
坂田 健太
Kenta Sakata
2021年11月にトヨクモに中途入社。入社後に安否確認サービス2のセールスを担当し、現在は安否確認サービス2とNotePMのプロモーションリーダーを務める。
目次
不動産業界で感じた「個の力の限界」。コロナ禍で社会を大きく変えるIT、特にSaaSの可能性に賭け、トヨクモの門を叩いた坂田さん。入社の決め手は、「投資家」としての視点から見抜いた、企業の圧倒的な成長性でした。
入社後、坂田さんを推進力とし、チーム一丸で年間1,000本以上ものコンテンツを制作。そんな無謀な挑戦を可能にしたのはトヨクモならではの「仕組み」と「カルチャー」にあったといいます。今回のインタビューでは、不動産業界からSaaS業界へ転職した理由、トヨクモの環境、今後の展望について聞きました。
入社の決め手は、投資家界隈で囁かれた「テンバガー」の噂
―まず、坂田さんがトヨクモに入社するまでの経歴を教えてください。
トヨクモに入社する前は、2社にわたり不動産ベンチャーで営業として働いていました。
個人投資家のお客様のライフプランをお伺いし、資産形成のために最適な不動産の組み合わせを提案する、コンサルティングに近い営業です。お客様に寄り添うやりがいはありましたが、次第に一個人の営業としてできることの限界を感じるようになりました。もっとチームで、そして「仕組み」の力で、より大きな価値を生み出せないかと考えるようになったんです。
転職の大きなきっかけは、2020年のコロナ禍です。
私がいた不動産業界は、紙や対面が基本の古い体質でしたが、コロナ禍によって急速なIT化を迫られました。Web会議が導入され、法律も変わってオンライン契約が可能になる。社会のルールさえも変えてしまうITのパワーを、まさに業界のど真ん中で体感したんです。
この強烈な体験から、「これからの社会を動かすのは間違いなくIT、中でもSaaSビジネスだ」と確信し、SaaS業界への転職を決めました。
―数あるSaaS企業の中から、なぜトヨクモを選んだのでしょうか。
転職活動では「挑戦できる環境か」「成長性があるか」という2つの軸を重視していました。トヨクモは、まさにこの2つを兼ね備えた企業でした。
まず「挑戦できる環境」という点。
トヨクモは創業以来、十数個ものプロダクトを開発・販売しており、中には提供を終了したサービスもあります。これを知った時、数多くの挑戦と失敗を許容する文化があるのだと感じました。「とにかくやってみよう」というスタイルの私にとって、挑戦できる環境は非常に魅力的でした。
次に「成長性」です。
当時、社員30〜40名規模で売上は数十億円、前年比140%増という驚異的な数字を見て「一人ひとりが生み出す価値がとてつもなく高い会社だ」と直感しました。さらに、私自身も投資をしていたので知っていたのですが、トヨクモは投資家の間で「テンバガー(株価10倍候補)」として非常に注目されていたんです。社内の驚異的な数字も、社外からの客観的な評価も、すべてが会社の爆発的な成長を示していました。自分のキャリアを賭けるならここしかない、と確信しトヨクモへの入社を決めました。

未来のお客様との最高の出会いを創る「トヨクモマーケティングモデル」
―坂田さんの業務内容について教えてください。
未来のお客様との最初の接点を創出するプロモーショングループの「アクイジションチーム」でリーダーを務めています。
チームが追う最重要指標(KPI)は、サービスの価値を体感いただく「トライアル数」の最大化です。
災害時の緊急連絡を支援する安否確認システム『安否確認サービス2』に加え、2025年1月にトヨクモグループに加わったプロジェクト・モード社が提供するマニュアル作成・ナレッジ管理ツール『NotePM』も担当しており、会社の事業拡大と直結したマーケティングを推進しています。
その活動の根幹には、再現性の高い成長を実現するための『TMM(トヨクモマーケティングモデル)』という共通言語があります。昨年、私たちはこのTMMに基づき、中長期的な資産となるコンテンツの量産が最も効果的だと判断しました。
そこで「年間1,049本のコンテンツを制作し、公開する」という前例のない目標を掲げ、最終的に目標を超える1,100本の公開を達成しました。
―年間1,100本とは驚異的な数字ですね。
この一見、無謀とも思える目標を立てた理由と、それを実現に導いた「仕組み」について、詳しく教えてください。
すべては、事業目標から逆算することから始まります。まず、売り上げ(MRR)目標の達成に必要なトライアル数を割り出し、現状とのギャップを埋める最善の策は何かをチームで突き詰めました。そこでたどり着いた結論が、お客様の多様な課題に網羅的に応え、未来の資産として蓄積されていく「コンテンツ」でした。
「年間1,049本のコンテンツを公開する」という目標は、一見無謀に見えますが、トライアルを獲得するための極めて戦略的な仮説に基づいています。社名(トヨクモ=1049)にかけた、前例のない挑戦を楽しむ遊び心も込めていますが(笑)
この挑戦には、お客様のニーズに対する仮説検証サイクルを他社の数倍のスピードで回し、事業成長の「勝ち筋」を誰よりも早く見つけ出すという狙いもありました。
この目標達成を実現できた要因は、大きく2つあります。
1つ目は「仕組み化」です。コンテンツ制作のスケジュールに関する帳票や品質基準のような「型」を事前に準備しました。これにより、制作量が増えても品質を落とさず、効率的な量産が可能になりました。
2つ目は、トヨクモの特徴である「ホラクラシー(非階層で、個々の専門性を尊重し自律的に動く組織形態)的な組織体制」です。全体の戦略の素案は、プロモーショングループのマネージャー、チームリーダーが立てますが、実行段階では各コンテンツ担当者がプロフェッショナルとして自律的に制作を進めます。トップダウンの指示がなくともメンバーが責任を果たし業務を遂行できる体制であったことで、目標達成に向けたスピードが生まれました。これは、組織体制はもちろん失敗を許容するトヨクモの文化があってこそだと感じています。

裁量があるからこそ、面白い。成長を加速させるトヨクモのカルチャー
―プロモーショングループの業務で、坂田さんが苦労した点は何ですか?
やはり、すべてが「前例のない挑戦」だったことです。年間1,000本以上のコンテンツ制作は誰も経験がなく、一つひとつの仕組みをゼロから構築する必要がありました。例えば、膨大な進捗を管理するプロジェクトマネジメントの設計から、品質を担保するための基準を言語化するところまで、すべてが手探りからのスタートでした。
また、部門マネージャーや経営陣を含めた社内全体のコンセンサス形成も、大きな挑戦でした。特に異動当初は、どうしても「施策先行」で考えてしまいがちで…
しかし、事業全体で見ると、その施策の優先度は決して高くないという壁に何度もぶつかりました。この「打ち手ありき」の視点から、事業戦略から逆算する思考へとシフトさせるのに本当に苦労しましたね。
世の中のマーケティングフレームワークをそのまま当てはめても、当然上手くいきません。
自社の状況、顧客、競合を深く理解し、トヨクモに最適化されたマーケティングモデルを自分たちの手で作り上げる必要があったんです。
大きな裁量を与えられているからこそ、自分たちでゼロから考え抜かなければならない。その大変さこそが、この仕事の面白さであり、やりがいでした。
―その困難・苦労をどのように乗り越えられたのでしょうか?
トヨクモならではの「裁量の大きさ」「フラットな関係性」「企業の透明性」という環境を活用して乗り越えていきましたね。
まず「一つひとつの仕組みをゼロから構築する必要がある」という課題については、役職に関係なくフラットに議論し、迅速に実行に移す文化に助けられたと思います。部門マネージャーはもちろんですが、経営陣も同じフロアにいて、いつでも話せる。良いアイデアはすぐに採用され、もし方向性が違っても素早く修正できる。
この高速な試行錯誤のサイクルを回すことで、手探りの中でも迅速に効果的に施策を動かせたのかなとと感じます。
次に「事業戦略から逆算する思考へとシフトさせる」という課題は、トヨクモの「公明正大」というバリューがもたらす情報の透明性に助けられました。会社の月次報告や会議の議事録が全て公開されているため、それらを読み解くことで経営陣と同じ視点に立ち、提案の質も高まっていったと実感しています。
トヨクモでは、社員一人ひとりに大きな裁量が与えられていると同時に、その裁量を正しく使って困難を乗り越えるための「環境」と「情報」が常に用意されている。これもトヨクモの大きな魅力です。

目指すは「ドラえもん」のような存在。チームで「すべての人を非効率な仕事から解放する」
―チームリーダーとして、今後どのようなことに挑戦していきたいですか?
まずは、メンバー一人ひとりが持つ個性や専門性を最大限に引き出し、それぞれが輝けるような仕組みを作っていきたいです。そのためにアウトプットへのハードルを下げ、誰もが実行しやすい環境を整えていきたいと思っています。
中長期的には、お客様ができるだけ早い段階で私たちのサービスの価値に気づき、トライアルへと繋がる「アクイジションの仕組み」を盤石なものにすることです。トヨクモはこれからも新しいプロダクトを開発していきます。その時に、価値あるサービスが、それを必要としているお客様に届かない、という状態だけは避けたい。
それは私たちが掲げる「すべての人を非効率な仕事から解放する」というミッションを果たせないことになるから。どんなプロダクトが増えても対応できるような、再現性の高い仕組みを作っていくことが、今の私の大きな挑戦です。
―坂田さんを突き動かす原動力は何なのでしょうか?
根底にあるのは、不動産業界時代に感じた「個人の力の限界」です。個人でできることには限りがあるけれど、チームや会社という単位なら、世の中に対してより大きく、価値あるインパクトを与えられる。そう信じてIT業界に来ました。
だからこそ、チームで、ワンチームで戦うことが大切だと思っています。私は漫画が好きなのですが、漫画のヒーローだって、一人では強大な敵には勝てませんよね。
「ワンピース」のルフィも一人では海賊王になれない。ゾロやサンジ、ナミなど仲間ができてチームでのし上がっていく。「ドラゴンボール」の悟空も個人でも強いですが、ピッコロやクリリンたち仲間がいたからこそフリーザ軍団に勝てた。つまり仲間がいるからこそ、大きな目的を成し遂げられる。
トヨクモというチームで、非効率な仕事から人々を解放するという大きなミッションを実現したいんです。
個人的には、トヨクモがお客様にとって「ドラえもん」のような存在になれたら最高だなと思っています。のび太くんが「困った!」という絶妙なタイミングで、課題を解決するすごい道具を出してくれますよね。
私たちも、お客様が業務で本当に困った時に、「トヨクモがあった!」と頼られる存在になりたい。そのための入り口を、プロフェッショナルなチームメンバーと一緒に作っていきたいです。
―最後に、トヨクモに転職を考えている方へメッセージをお願いします。
これまで培ってきたスキルやキャリアを、もっとダイナミックな環境で試したい。自分の手で事業や会社を成長させるという、大きな挑戦がしたい。そう考えている方にとって、トヨクモは最高の選択肢だと思います。
完成された組織で決められた役割だけをこなすの歯車になるのではなく、成長途中の組織で「仕組みそのもの」から作っていく。それは正直、めちゃくちゃ大変です。でも、そのプロセス自体を楽しめる人にとっては、漫画よりも面白い環境が待っています。
今のトヨクモは、会社としてさらに大きく飛躍していく、非常にエキサイティングなフェーズにいます。この刺激的な環境で一緒に未来を作っていきたいという方、ぜひ一度お話ししてみましょう。