プロダクトの最前線で、主導する ー 成長志向のシニアマーケターが見据えるキャリアとは

プロダクトの最前線で、主導する ー 成長志向のシニアマーケターが見据えるキャリアとは

山喜多 涼
マーケティング本部

山喜多 涼

Ryo Yamakita

トヨクモに2024年11月中途入社。大学卒業後、旭化成ファーマに入社し、MRとして従事。その後、医療業界でマーケティングに従事し、製薬会社のマーケティングDX化を推進する経験を持つ。

製薬業界からITマーケティングの世界へ。異分野への挑戦の背景には、「自分の力で価値を生み出したい」という思いがありました。
戦略から実行まで一気通貫で担える環境を求めてトヨクモにたどり着いた山喜多さんに、キャリアの軌跡とこれからを伺いました。

製薬業界からITマーケティングへ。異色のキャリアの背景

ーまずは、これまでのご経歴について教えてください。

大学では化学系の学部を専攻し、卒業後は製薬事業を扱う企業に入社してMRとして勤務していました。

化学の道を選んだのは、子どもの頃から物事の仕組みや理由を知るのが好きで、疑問があれば納得するまで調べるタイプだったから。その探求心のようなものが、目に見えない反応や構造を解き明かす化学への興味へとつながり、大学での専攻に至ったのだと思います。

そこで得た知識を活かせるように、卒業後は製薬事業を扱う企業に入社し、MR(医薬情報担当者)として働いていました。情報という無形商材を届ける、MRの仕事には大きなやりがいを感じていました。しかし、その一方で、働き方・ビジネスモデルに疑問を抱く場面もあって。
たとえば、医師にお会いするために長時間待機しても、話せるのはほんの数分。「もっと効率的な方法があるのでは」と、考えるようになっていきました。


―効率面での課題意識が、キャリアを見直すきっかけになったのですね。

はい。それで「製薬業界の経験を活かしつつ、非効率な体制の改善に取り組みたい」と思い、製薬企業向けのマーケティングDX支援を行う会社に転職したんです。

製薬会社のマーケティング部門にダイレクトに関われたことは刺激的で、業務の難しさと面白さの双方を肌で感じました。ただ、次第に「コンサルタントのような外から支える立場ではなく、より当事者として課題に向き合いたい」という思いが強くなり、キャリアチェンジを検討するようになりました。

裁量をもち、マーケティングを主導できる環境が決め手に

―転職の際に意識していたことやトヨクモに興味を持った経緯を教えてください。

私はアウトドアが好きで、行きたい場所に自由に行ける可能性を秘めたモビリティの分野に興味があります。将来、やりたいことは変わるかもしれませんが、いつか、好きなものと仕事がつながったらうれしいな、と思っていて。そんなふうに自分の本音と向き合ったとき、「モビリティも効率化も、自分の関心が向かう先には、いつもITがある」と気がついたんです。

だからこそいま、ITやSaaSといったテクノロジー領域で、戦略からマネジメントまで一貫して関わる経験を積んでみたい。そう考えていた矢先、転職エージェントから紹介されたのがトヨクモでした。


―転職先としてさまざまな企業があったなか、最終的にトヨクモを選んだのはなぜですか?

「戦略から実行・検証まで一貫して担えるマーケター」を目指すには、特定の専門領域だけに特化した働き方では限界があると感じていました。
その点、トヨクモは裁量が大きく、自分の判断で幅を広げられる環境です。実際、面接で「プロダクト全体を統括するような仕事に興味はありますか?」と聞かれたときは、自分の思い描くキャリアと重なる感覚があって、胸が熱くなりました。

さらに魅力に感じたのは、“成長の余白”があることです。良いプロダクトを作っていますが、まだ改善できる部分もある。
自分の知見や経験が、プロダクトや組織をひとつ上のステージへ引き上げられるかもという予感があって…自分の提案から物事が動き出す実感が得られるのも、トヨクモの強みだと思います。
もちろん、裁量の大きさや成長性は、スタートアップ企業や規模の小さな組織にも共通する特徴かもしれません。けれど、トヨクモは上場企業です。
その安定性があるからこそ、新たな挑戦にも安心して取り組める。攻守のバランスの良さが、大きな決め手になりました。


―入社後、その印象にギャップはありましたか?

良くも悪くも、「思っていた通り」だと感じています。

たとえば、裁量の大きさや自由度の高さは、まさに理想通りでした。
でもその反面、やりたい業務や役割が重なると、一人では手が回らないケースもあります。そのため、リソースの使い方や優先順位にはより意識を向けるようになりましたね。言葉にすれば当たり前の話ですが、実際に入ってみて初めて実感した部分かもしれません。

部門を越えて、最適な顧客体験を設計する

―現在担当されている業務内容と、そのなかでの山喜多さんのミッションについて教えてください。

現在は、サービスサイトやイベントを通じてお客様との接点を設計するプロモーショングループに所属し、『安否確認サービス2』に関するマーケティング施策を企画・推進しています。

たとえば、新たなリードを獲得するための展示会を開催する場合、出会ったお客様に対して、どんなタイミングでどんな情報を届ければ検討につながるのか。そういったコミュニケーション全体を戦略的に設計し、実行しながら改善を重ねていくのが私たちの役割です。


―ご自身のこれまでの経験や強みが活かされたと感じた場面はありますか?

いくつかありますが、「曖昧な課題を構造的に整理する」部分は、自分らしさが出ているところかもしれません。

先ほどの展示会の例で言えば、関心をもっていただいたお客様が無料トライアルに進んだあとは、Strategic Growthグループという別チームがフォローして、契約につなげます。
しかし以前は、各グループが個別に動いていたため、カスタマージャーニー全体を見通した設計が十分とは言えず、顧客視点でのスムーズな対応に課題がありました。
そこで、「いつ、誰に、どんな情報を届けるか」という戦術をフェーズごとにチャートで整理。点と点だった取り組みを線でつなぐように、全体像を可視化したんです。その結果、誰がどのタイミングでどのような関わり方をしているか、また不足している情報がどこにあるかが明確になり、チーム内での認識もそろいやすくなりました。


―他部門との連携も多いポジションかと思いますが、どのように工夫されていますか?

相手のリソース状況や気持ちを尊重しながら、お互いが納得感をもって動ける関係性を大切にしています。同じ目標に向かっているとはいえ、他チームの日々の状況までは見えませんし、一方的に要望を伝えるのは適切ではないと考えているんです。

私が心がけているのは、あくまで相談ベースでのやり取りをすること。
「この作業量だと、どのくらいの時間がかかりそうですか?」「いまは難しそうなら、来週にずらしましょうか」など、無理のないかたちで一緒に進め方を考えるようにしています。

目指すのは「立場に関係なく価値を出せる人」

―トヨクモに入社して、気づきや得たスキルがあれば教えてください。

以前は事実をストレートに伝えるタイプでしたが、いまは相手の状況や受け止め方をより丁寧に考えるようになりました。
伝えるタイミングや言葉の選び方はもちろん、ときには「伝えない」という判断が、全体の生産性につながる場面もあると感じています。ある意味で、少し「大人になった」のかもしれませんね。

また、プロモーション業務はほぼ未経験でしたが、資料作成や外部委託先との調整など、ひとつずつスキルを習得し、短期間で業務に対応できるようになったことは自信につながっています。


― そうした気づきや変化を経て、今後トヨクモで、どのようなキャリアを描いていきたいと考えていますか?

マーケティング戦略をより深く理解して、事業全体を中長期で見渡せるようになりたいです。
「1年後にこのプロダクトをどう成長させたいか」「そのためにどんな流れで動くべきか」まで、広い視野で考えられるようになることが直近の目標です。

また、私にとって、役職やポジションはあくまで手段にすぎません。
キャリアを考えるうえでは、「役職に就くかどうか」よりも、「どんな立場でも価値を発揮できるか」を重視しています。それを実践する場として、トヨクモはとても良い環境だと感じています。


ーこれから入社を考える方に向けて、メッセージがあればお願いします。

トヨクモは、上場企業としての安定した基盤をもちながらも、大企業にありがちな縦割り構造や硬直性が少ない、バランスの取れた組織だと感じています。

社内には、真面目で柔らかい空気感のある人が多く、「やってみたい」と声を上げれば、その思いに向き合い、背中を押してくれる文化があります。
上場企業としての安定感、成長性、そして人の魅力…そうした「安心感と挑戦の両立ができる環境」だからこそ、現状に満足しない能動的な方と一緒に働けたらうれしいですね。

目の前の課題に向き合いながら、さらにその先の未来を一緒に描く仲間が増えることを楽しみにしています。

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